一人暮らしの部屋で、光熱費はいくらかかる?
全国平均の金額は載せません。同じ広さの部屋でも、水道代が家賃に含まれているか、ガスが都市ガスかプロパンか、暖房がエアコンか灯油か、部屋が角部屋か中住戸かで別物になるからです。やることは三つです。何を自分が払っていて、何が家賃に含まれているかを書き出す。各社のマイページから12か月分を引っ張る。年間合計を12で割って、光熱費の袋に毎月同じ額を入れる。
まず、自分が何を払っているのかを確かめる
一人暮らしの光熱費を他人と比べても噛み合わないのは、そもそも買っているものが違うからです。水道代が家賃に含まれている物件、共益費のなかで定額として徴収される物件、自分で水道局と契約している物件があり、同じ使い方でも請求のされ方がまったく違います。まず自分の部屋の光熱費を一行ずつ書き出して、それぞれ「家賃・共益費に含まれている」「管理会社から請求される」「事業者から直接請求される」のどれかに印を付けてください。ネット回線が家賃に込みかどうかもここに入れます。これをやってからでないと誰とも比べられませんし、たいていの場合、やってみると比べる意味がなくなります。
この広さで金額を動かしているもの
ワンルームや1Kでは、いくつかの条件が他の全部より効きます。まず暖房の方法です。エアコンだけで冬を越す部屋と、灯油ストーブを使う部屋と、暖房が共益費に含まれている部屋は、1月にまったく違う動きをします。次にガスの種類で、プロパンは供給会社ごとに料金の決まり方が違い、賃貸では選んだのが自分ではないことがほとんどです。三つめは部屋の位置で、上下左右を他の部屋に囲まれた中住戸と、最上階の角部屋では熱の逃げ方が違います。四つめは在宅時間です。気づいてほしいのは、この四つのどれも習慣ではないということです。使い方も効きますが、建物のほうがもっと効きます。
平均額を探すのをやめる
全国の平均は、北海道の冬と沖縄の夏を、オール電化と都市ガスを、水道込みの物件と別建ての物件を、全部まぜた数字です。その結果できあがるのは、実在しない部屋の光熱費です。しかも両方向に間違った結論を招きます。寒い地域の人は自分に浪費癖があると感じ、穏やかな地域の人はまだ余裕があると思い込みます。基準がほしいなら、本当にあなたのことを言っている唯一の数字を使ってください。この部屋での直近12か月です。まだ住んで日が浅いなら、その住所の使用実績を事業者に問い合わせれば教えてもらえることがあります。
本当の問題は、平均ではなく振れ幅
人が困るのは月平均ではなく、一年の形です。多くの地域で光熱費は平らではなく、他の月の倍近くになるピークが年に一度か二度あります。そして人は、袋を作ったときの請求額、つまり穏やかな月の額で組みます。そこへ1月か8月が来て、差額がカードに乗ります。各社のマイページに出ている12か月のグラフを開いて、いちばん高い月といちばん低い月を書き留めてください。前もって用意しておくべき額は平均ではなく、その差です。光熱費の袋が存在する理由は、まるごとそこにあります。
今週やる、袋の変更
自分で払っている事業者ぜんぶの12か月分を足して、12で割ります。その一定額を毎月、光熱費の袋一つに入れて、すべての光熱費をそこから払ってください。穏やかな月には残高が積み上がり、それが目的です。ピークの月にはその残高が使われ、カードは使われません。月末に袋をゼロに戻さないこと、そして余りを空いているお金として扱わないこと。それはまだ届いていない請求書にすでに割り当て済みのお金です。次の部屋を探すときには、内見の時点でガスの種類と、水道が家賃に含まれるかを確認してください。契約する前の数分が、2年ぶんの光熱費を決めます。
よくある質問
入居前に光熱費を見積もる方法はありますか?
二つ質問して、一本電話をかけてください。管理会社か仲介に、どの光熱費が家賃・共益費に含まれていて、どれを自分で契約するのか、そして暖房と給湯が何かを書面で確認します。ガスが都市ガスかプロパンかは必ず聞いてください。そのうえで、その住所の電力会社とガス会社に問い合わせると、部屋の使用実績や請求の履歴を教えてもらえることがあります。仲介の口頭見込みより、その部屋の実際の12か月のほうが当たります。
先月の倍の請求が来ました。故障でしょうか?
たいていは故障の前に、季節か検針日数です。先月ではなく前年同月と比べてください。検針の対象日数も月によって違います。使用量が前年同月とほぼ同じで金額だけ動いているなら、単価の改定です。使用量そのものが増えているなら、疑うのは電気ストーブなどの一時的な暖房、寿命の近い家電、給湯の設定温度、そして在宅時間の変化です。そこまで見てから事業者に連絡すると、話が早く終わります。
ネット回線は光熱費の袋に入れますか?
分けたほうが読めます。回線費は季節で動かない固定の支払いなので、光熱費の袋に入れると、袋が動いた理由が二つ混ざります。光熱費の袋を「エネルギーの使われ方の診断」として使いたいなら、通信費は別の袋にしてください。ひとつにまとめる場合は、そのうちいくらが固定分なのかをメモに残しておくと、あとで比較できます。
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