電気代を下げる:契約アンペアから見直す
電気代は「基本料金+従量料金+燃料費や再エネ賦課金」の合計です。まず検針票でこの内訳を分けて読みます。エリアによっては契約アンペアで基本料金が決まるので、使い方を変えなくても下げられる部分がここにあります。そのうえで使用量そのものに効く手を打ち、最後に光熱費の袋を年間でならして持つと、冬と夏の請求が家計を揺らさなくなります。
まず検針票を、合計ではなく内訳で読む
電気代の話は、たいてい合計金額から始まって空回りします。見るのは内訳です。検針票やアプリの明細には、基本料金、使用量に応じた従量料金、燃料費調整、再生可能エネルギー発電促進賦課金が、それぞれ分かれて書かれています。基本料金は使っても使わなくてもかかる部分で、これは行動では下がりません。従量料金は使用量で動く部分で、こちらは行動で下がります。同時に、去年の同じ月の使用量が並記されていることが多いので、そこも見ておきます。値上がりしたのか、単に去年より使っているのか。この二つを取り違えたまま我慢を始めると、効かない努力を三か月続けることになります。
契約アンペアと契約プランという、使い方に関係ないレバー
エリアによっては、基本料金が契約アンペアで段階的に決まります。つまり同じ使用量でも、契約している容量が大きいだけで毎月上乗せされているということです。ブレーカーがここ数年一度も落ちていないなら、ひとつ下げられる余地があるかもしれません。ただし下げすぎると、電子レンジとドライヤーとエアコンが重なった瞬間に落ちます。家電の同時使用が多い時間帯を思い出してから決めてください。なお、地域や契約の種類によってはアンペア制ではなく別の基本料金の決め方をしています。自分の検針票にアンペアの表記があるかどうかが、そのまま判定になります。変更手続きの可否と条件は、契約している電力会社に直接確認します。
使用量に本当に効くところ
節電のアドバイスは無数にありますが、家庭で電気を大きく食っているのはだいたい決まっています。エアコン、給湯、冷蔵庫、照明、そして待機電力です。上の三つが大半で、待機電力はいちばん語られるわりにいちばん小さい。だからコンセントを抜いて回る前に、エアコンの設定温度とフィルターの掃除、冷蔵庫の詰めすぎと設定、それに古い家電の入れ替え時期を先に見ます。買い替えは節約ではなく投資なので、本体価格を年間の差額で割って、何年で回収できるかを自分の使用量で計算してから決めます。回収年数が寿命より長いなら、それは節約ではありません。
電力会社やプランを変えるとき、先に確認すること
契約先やプランを変える判断は、料金表だけでは決まりません。確認するのは四つです。今の契約に解約金や最低利用期間があるか。新しい料金メニューが時間帯別で、自分の生活時間に合っているか。ガスやインターネットとのセット割が今かかっていて、片方をやめると残った側が上がらないか。そして燃料費調整のような、市況で動く部分の扱いがどうなっているか。とくにセット割は要注意で、電気だけを見て安いほうに移した結果、ガスの請求が上がって差し引きゼロだった、という形で失敗します。今の割引が何と何に紐づいているかを、契約書か会員ページで先に確かめてください。
袋の作り方:光熱費は年間でならして持つ
電気代は季節でいちばん大きく動く固定費です。実額どおりに毎月払っていると、冬と夏に家計が二回壊れます。そこで、光熱費の袋には毎月同じ額を入れます。額は直近12か月の請求を合計して12で割った数字。夏冬は袋から足が出て、春秋は余ります。余りをそのまま置いておけるのが、この持ち方の全部です。銀行残高だけを見ていると、春の余裕を「使えるお金」と読み違えて、冬に取り返せなくなります。袋なら、余りは光熱費のお金のまま残ります。アプリの袋に「年間ならし」と書き添えて、12か月ごとに平均を引き直してください。
よくある質問
契約アンペアを下げると、どのくらい安くなりますか?
金額はエリアと契約している料金メニューで違うので、ここでは言えません。判定は簡単で、検針票に契約アンペアの表記があり、基本料金がその段階ごとに決まっているなら、下げれば基本料金の段が下がります。実際にいくら下がるかは、電力会社の料金表に段ごとの金額が載っています。自分の検針票と、その料金表を並べて見るのがいちばん確実です。下げてブレーカーが落ちるようなら生活が回らないので、同時に使う家電を思い出してから決めてください。
電気代が急に上がりました。何を疑えばいいですか?
順番があります。まず検針票で使用量そのものが増えているかを見ます。増えていないのに請求が増えているなら、単価側、つまり燃料費調整や賦課金、あるいは料金メニューの改定です。使用量が増えているなら、季節、在宅時間、家族構成、家電の追加のどれかです。検針日数がずれていて、その月だけ日数が多かっただけ、ということも実際にあります。前年同月の使用量が併記されていれば、そこと比べるのがいちばん早い判断材料になります。
光熱費の袋は電気・ガス・水道で分けるべきですか?
最初はひとつにまとめて構いません。管理する袋が増えるほど続かなくなるからです。まとめておくと、電気が高い月にガスが安いといった相殺が袋の中で吸収されて、毎月の入金額を変えずに済みます。分けたほうがいいのは、片方を本気で下げにいくときだけです。たとえば契約を見直した効果を確かめたいなら、その数か月だけ電気を独立した袋にすると、前後の比較が読みやすくなります。
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