スマホ代を下げる:格安SIMとオンライン専用プランを、正直に比べる
スマホの請求は、通信そのものの料金と、端末の分割代金と、オプションが一つの数字に混ざっています。まずこれを分解してください。比べるべきは通信料だけです。そのうえで、格安SIM(MVNO)や大手のオンライン専用プランへの乗り換えを検討します。利点は月額、欠点は混雑時の速度低下と、店頭サポートが前提でないこと。家族割や光回線とのセット割を切ると別の請求が上がるので、世帯合計で判断します。
請求を、通信料・端末代・オプションに分ける
明細を開いて、行ごとに「通信」「端末」「オプション」の三つに分類してください。通信は毎月のプラン料金と通話料。端末は分割で払っている本体代金で、これは払い終われば消えます。オプションは補償サービス、クラウド、動画や音楽のサブスクなど、契約時にまとめて付いたものです。この分解で二つのことが分かります。ひとつは、誰も使っていない契約が一つか二つ見つかること。もうひとつは、他社と比べるべき数字が「通信料だけ」だと分かることです。端末代を含んだ合計で比べているかぎり、どこへ移っても安くなったように見えたり、ならなかったりして、判断がつきません。端末の残り回数と残額もこの機会に控えておきます。
データ量とかけ放題を、実績に合わせる
次に、直近三か月に実際に使ったデータ量を確認します。アプリか会員ページで見られます。多くの人は契約している量より大幅に少なく使っていて、その差がそのまま毎月の払いすぎです。自宅と職場でWi-Fiにつながっている時間が長いほど、その差は大きくなります。通話も同じで、かけ放題を付けているのに、実際にはメッセージアプリの無料通話しか使っていない、という状態はよくあります。直近の通話明細を見て、有料の通話が月にどれくらいあるかを確かめてください。この二つを実績に合わせるだけで、乗り換えなくても下がることがあります。
格安SIMとオンライン専用プラン、利点と欠点を正直に
格安SIM(MVNO)は、大手キャリアの回線を借りて提供される通信サービスです。大手が出しているオンライン専用プランも、窓口をオンラインに絞ることで月額を抑えた形です。利点は月額が下がること。欠点は三つあり、正直に言っておく価値があります。第一に、混雑する時間帯や場所で速度が落ちやすいこと。昼休みや通勤時間帯、大きなイベント会場で体感します。第二に、サポートが基本的にオンラインで、店頭で人に相談することを前提にしていないこと。第三に、キャリアメールや一部の付随サービスが引き継げないことがあり、それを使ったサービス登録があると手間が発生します。自宅と職場が主にWi-Fiで、手続きを自分で進められるなら、欠点は小さく感じられるはずです。
セット割は、切ると別の請求が上がる
日本でいちばん多い失敗がこれです。家族割は回線数で割引額が変わることが多く、一人が抜けると残った家族の請求が上がることがあります。光回線とのセット割も、スマホを別会社に移した瞬間に条件を満たさなくなり、光回線側が上がることがあります。だから判断は必ず世帯合計でしてください。手順はこうです。世帯の通信契約を全部書き出す。それぞれにかかっている割引の名前を書く。その割引が何を条件にしているかを会員ページで確認する。そのうえで、乗り換え後の世帯合計を計算する。一人分の月額だけで比べているかぎり、この構造は見えません。
乗り換える前に確認する、事務的な五つ
決めたあとで詰まるのはだいたい同じ場所です。ひとつ、端末が乗り換え先の回線に対応しているか。ふたつ、端末にSIMロックがかかっていないか。みっつ、番号を引き継ぐ手続き(MNP)の準備ができているか。よっつ、端末の分割が残っている場合、乗り換えても支払いは続くという理解があるか。いつつ、キャリアメールを使って登録しているサービスがないか。とくに五つ目は見落としがちで、銀行やフリマアプリの連絡先がキャリアメールのままだと、移行後に通知が届かなくなります。乗り換え作業そのものより、この棚卸しのほうが時間がかかります。先に一時間とって片づけてください。
袋の作り方:通信料と端末代を分けて持つ
袋を二つ作ります。「通信費」と「端末代」です。前者にはプラン料金、通話料、オプション、光回線を入れ、後者には端末の分割額だけをそのまま入れます。分ける理由は、終わりが見えるようにするためです。分割が終わった月、端末代の袋は不要になります。そこで浮いた額を、そのまま「次のスマホ」という袋に付け替えてください。同じ額を積み続ければ、次の端末は分割ではなく一括で買えます。何もしなければ、浮いた額は生活費に溶けて、二年後にまた分割契約から始めることになります。袋のメモに、分割が終わる月を書いておいてください。
よくある質問
格安SIMにすると、本当に遅くなりますか?
遅くなる場面があります。回線を借りて提供している構造上、混雑する時間帯や場所では、貸している側の利用者より優先度が下がることがあります。体感しやすいのは昼休み、通勤の時間帯、人が集中するイベント会場です。逆に、自宅と職場でWi-Fiにつながっている時間が長い人は、ほとんど気づかないこともあります。どの程度かは事業者と場所によって違うので、まわりの人の体感を鵜呑みにせず、自分がよくいる場所で使えるかを確認してください。
端末代を先に払い終えたほうがいいですか?
契約の条件を確認してから決めてください。端末の分割に、毎月の割引が紐づいている契約があり、その場合は早く払い終えたり、対象のプランをやめたりすると割引が止まって、かえって支払総額が増えることがあります。会員ページで、残りの回数、残額、そして端末に紐づく割引の有無を確認します。割引がなく、分割に手数料もかからないなら、繰り上げても総額は基本的に変わりません。その場合、そのお金は次のスマホの袋に入れておくほうが役に立ちます。
毎月変動する請求は、どう予算に載せますか?
固定の部分と変動の部分を分けます。プラン料金、オプション、端末の分割は固定なので、その合計を袋に入れる額にします。通話料や追加のデータ購入のような変動分は、直近でいちばん高かった月を基準に少し上乗せしておき、余ったら翌月に繰り越します。そうすると、変動が起きたときに「予算を超えた」ことがはっきり見えて、原因を探せます。全部を一つの数字で持っていると、上がった理由が最後まで分かりません。
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