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生活費の口座には、いくら残しておくべき?

生活費の口座には、次の給料日までに引き落とされる分、つまりおよそひと月分に、予備を少し足した額を残します。それを超える分は貯蓄用の口座へ移します。取り出すのに一手間かかることに意味があるからです。用途ごとに口座を三つ四つと増やしているなら、袋分けは同じことを一つの口座の中で、振替なしでやります。日本の普通預金は残高が足りなければマイナスにならず、引き落としが不成立になる形で失敗します。

とりあえずの答え

ひと月分の生活費と、予備を少し。ひと月分というのは、次の給料が入るまでに口座から出ていく予定のものです。予備のほうは、日付のずれを吸収するためのお金です。引き落としが思ったより早く走る、振込が1日遅れる、カードの利用がまだ反映されていない。そういう普通のずれを、事故にしないための厚みです。それを超える分は貯蓄用の口座に置きます。そこでは金利がつきますし、何より、戻すのに意識的な操作が必要になります。予備の額は一度決めたら、お金ではなく床として扱ってください。口座の健全さは、その床に残高が触れるかどうかで判断します。毎月触れるなら、床が薄いか、その月が厳しすぎるかのどちらかです。

なぜ多く置きすぎないのか

理由は二つあって、金利の話はそのうち一つでしかありません。わかりやすいほうは、寝ている残高は生活費口座ではほとんど何も生まないという話です。もう一つのほうが効きます。大きい残高は「使える」と読めます。銀行アプリに出ている数字が、脳にとって意味するのはそれだからです。そして使えると読めたお金は、自分で選んだわけでもない何かに使われます。貯蓄用の口座に置くと、そこに小さな摩擦が生まれます。仕組みの本体はその摩擦です。意志の強さの話ではなく、一日に二十回も同じ質問をされずに済む、という話です。

なぜ少なすぎてもいけないのか

残高をゼロぎりぎりで回すのは、別の形で高くつきます。日本の普通預金は、アメリカのように口座がマイナスになって手数料が積み上がる形では失敗しません。もっと静かに失敗します。残高が足りなければ、その引き落としが不成立になります。クレジットカードや家賃や保険料が引き落とせなかったという扱いになり、あとから別の方法で払うことになったり、遅延として記録されたりします。そして事務手続きの手間が増えます。それ以上に高いのは、日常の緊張です。細い残高で回していると、何がもう反映されたのかを常に確かめ、小さな金額を行ったり来たりさせ、本当は払える買い物を見送ることになります。その注意は、もっと大事な判断に使うべきものです。予備の袋は、その注意を安く買い戻します。

口座を増やす方法と、その限界

よく行われる工夫が、目的ごとに口座を分けることです。生活費の口座、貯蓄の口座、旅行の口座、車の口座。銀行によっては、一つの口座のなかに目的別の枠を作れるサービスもあります。効きますし、まっとうな解き方でもあります。解こうとしている問題は本物だからです。一つの残高は、そのお金が何のためのものかを教えてくれません。ただし代償があります。振替の手間、銀行間の反映待ち、そして頭のなかで五つの口座を最新に保つこと。何が使えるかは、対応しているサービスや条件によって変わるので、必ずその銀行自身の説明で確認してください。そして、この方法でも店頭での本当の問いには答えが出ません。「この口座にいくらあるか」ではなく「このお金のうち、いまこれに使っていいのはいくらか」です。

袋分けは、口座を増やさずに同じことをする

袋分けは、お金を物理的に分けずに用途を割り当てます。残高は一つの口座にあって、袋がそれぞれの取り分を教えます。家賃のお金と食費のお金が同じ口座にあっても、はっきり別のお金でいられます。食費の袋には独自の残高があり、記録するたびに減るからです。違いはそこです。たくさんの口座と同じ見通しを、一つの口座の手軽さで得られて、振替の反映を待たずに動けます。貯蓄用の口座は本物の別口座のままにしておいてください。そこでは摩擦こそが目的だからです。日々の仕分けだけを袋がやります。

今週やる、予備の袋をつくる

「予備費」という袋を作って、自分で決めた床の額を入れて、そこからは絶対に使わないでください。これで、口座残高から予備費の袋を引いた額が、あなたの本当に動かせるお金になります。ホーム画面のウィジェットに出ている数字が、頭のなかで割り引く必要のある残高ではなく、具体的な意味を持ちます。給料日に固定費の袋をまとめて満たし、次に変動費の袋を満たします。合計が残高を超えるなら、月が始まる前に問題を見つけたことになります。ひと月分を超えた分は、同じ日に貯蓄用へ移してください。余りが自動的に口座から出ていくようにしておくと、それが静かに使えるお金に変わることがなくなります。

よくある質問

銀行口座はいくつ必要ですか?

多くの人は二つで足ります。動くものを全部通す生活費の口座と、生活防衛費や目的のある貯金を置く貯蓄用の口座です。三つめが要るのは、収入が不定期で、いったん受け止めてから自分に一定額を渡したいときや、自営で税金の分を物理的に分けておきたいときです。それ以上に増やす場合、たいていは家計管理の代わりに口座を使っていて、振替の待ち時間と頭の負荷を払っています。用途でお金を仕分ける仕事は、袋の担当です。

生活防衛費は生活費口座と貯蓄用口座のどちらに置きますか?

貯蓄用です。同じ銀行か、1日か2日で生活費口座に移せるところが望ましいです。緊急というのは、即時という意味ではありません。車の修理、通院、水回りの故障、急な帰省。現実の緊急事態はたいてい1日以上の猶予をくれますし、その間はカードでつないで、移したお金で払えます。生活費口座に置くと金利がつかないうえに、もっと大事な点として、使えるお金として読めてしまいます。当日必要な分は予備費の袋が受け持ち、本物のほうを生活防衛費が受け持ちます。

袋分けをすると、口座間でお金を動かす必要がありますか?

アプリ上の袋分けなら要りません。袋はお金に名札を付ける方法で、お金そのものは動きません。だから袋を満たす操作は銀行の振替ではなく記帳です。これは大事な違いです。振替には時間がかかり、回数の制限がある銀行もあり、そのたびに続けるのをやめる機会が生まれます。現物の封筒はお金を動かす必要があり、だから続きません。Envelope Budget は手入力で名札を付けるので、使ったときに自分で記録すると、口座に触らずに袋の残高だけが更新されます。

この家計をスマホで回す

Envelope Budget は、この袋をそのままポケットに入れます。すべての金額を割り当て、使ったその場で記録して、実際にいくら残っているかを見ます。

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