手書き家計簿とアプリ、どちらを続けるか
手書きの家計簿には、アプリが真似できない強さがあります。書くという行為は記憶に残り、開くのが楽しいものは続き、電池も広告も要りません。届かないのは4つです。口座振替とサブスクとネット注文、年間の合計、レジの前、そして残高をその場で出すこと。だから全部を移すのではなく、分けるのが現実的です。現金で扱っている費目はノートに残し、口座から自動で出ていくものと、その場で残高を見たいものをアプリへ移します。
手書きが本当に勝っているところ
書くという行為は身体の出来事で、身体の出来事は覚えています。タップは覚えていません。ページが埋まっていく様子は、進捗バーが再現できない何かを伝えます。充電も要らず、勝手にレイアウトが変わることもなく、広告も出ません。そして気持ちよく続けられる。これは柔らかい話ではなく、構造の話です。人は楽しいと感じることを続けるからで、家計管理はどんな媒体で作られていても、やめることでだけ失敗します。給料日にノートを開くのが楽しみなら、それは本物の資産です。私たちがそれをやめさせようとする理由はありません。
手書きに構造的に届かないもの
4つあり、どれも良いノートを買えば直る種類のものではありません。ひとつ、口座振替とサブスクとネット注文は、現金を通らずに出ていきます。書き写す作業が要るので、いちばん後回しになり、いちばん漏れます。ふたつ、1年分の合計を出すのは手計算で、実際にやる人はほとんどいません。だから去年の食費はいくらだったかという質問に、答えがありません。みっつ、ノートは家にあって、あなたはレジの前にいます。判断に必要な数字が30分先にある。よっつ、残りいくらかを出すのに足し算が要ります。つまり見たいときに残高がない。自分がすでに管理できている支出しか映さない仕組みは、良い知らせだけを報告します。
移すのではなく、分ける
全部を移す必要はありません。現金で扱っていて、お札を渡すことが実際に行動を変えている費目は、そのままノートに残します。多くの人にとっては食費と外食、あるいは自分のこづかいです。ここでは摩擦が仕事をしています。それ以外、つまり家賃、保険、光熱費、通信費、サブスク、口座振替のもの、ネットで買うものを、携帯の袋へ移します。記録が自動で残り、残高が一緒に持ち歩ける場所です。結果として、ノートの中で本当に働いていた部分はそのまま働き続け、こっそり抜けていた部分だけが、現金では扱えなかった支払いを含む形に置き換わります。
ノートの各ページを、どこへ移すか
家計簿ノートは費目の表だけではありません。塗りつぶしていく貯金のマス目は、目標額と進捗のある目標になります。マスを塗る快感は、入金したときに数字が動くのを見ることに変わります。年に一度の出費を並べたページ、車検や冠婚葬祭や年払いの保険を書いたページは、12分の1ずつ入れていく特別費の積立の袋になります。考え方は同じで、割り算だけがこちらでやってあります。引き落とし予定のページは、日付を書き添えた固定費の袋に。レシートを貼っていたページは、支出に写真を添付する形にできます。移すべきものだけ移して、残りは紙に置いておいてかまいません。
表紙の裏に貼ってある一枚
多くのノートには、なぜこれをやっているのかを思い出させる一枚があります。行きたい場所、買いたいもの、いつか住みたい家。あれは飾りではなく、目新しさが切れた5か月目にノートが維持される理由のほうです。アプリでの対応物がビジョンボードで、画像を目標に紐づけて置きます。存在理由は同じです。数字だけの目標は、写真のある目標より簡単に捨てられる。しかもホーム画面のウィジェットに出せるので、引き出しにしまったノートより目に入る回数が増えます。ここは、携帯のほうが素直に強い数少ない場所です。
今週の一手
今週、一度も現金で払ったことのない支払いを全部書き出してください。サブスク、保険、通信費、口座振替のもの、カードの定期購入。合計を出して、それぞれに携帯の袋を作り、その支払いが出ていく給料から入れます。現金の費目はノートのまま、一切触らないでください。これで、現金だけの仕組みが構造的に見られなかった穴が閉じます。しかも銀行に行く用事はひとつも増えません。1か月経って、携帯側のほうが働いていると感じたら、そのときに次を決めればいい。今決めなくていいし、全部を一度に移さないでください。
よくある質問
手書きの家計簿は、アプリより効果がありますか。
ひとつの点では確実に強いです。書くという動作が記憶に残ることで、これはどんな画面も再現できません。弱いのは、お札を渡さない支払いの全部です。今はそこに、ほとんどの固定費とサブスクとネット注文が入ります。もうひとつ、ノートは持ち歩けないので、判断が必要なレジの前にいません。銀行に行かなくなったところで止まったのなら、必要なのは別の考え方ではなく、同じ方法から用事を抜いたものです。
レシートを貼るのが好きなのですが、続けられますか。
続けてかまいませんし、意味もあります。ただし、貼る作業が家計管理そのものだと思わないでください。貼るのは記録で、判断は上限のほうから来ます。アプリ側では支出に写真を添付できるので、残しておきたいレシートだけをそこに入れる形にもできます。全部を貼るのをやめて、金額の大きいものと、あとで見返す可能性のあるものだけにすると、たいていの人は続きます。
手書きとアプリの二重管理になりませんか。
同じ支出を両方に書くとそうなります。だから費目で分けてください。この費目はノート、この費目はアプリ、と決めて、両方に出てくる費目をゼロにします。境目は支払い方法で引くのがいちばん揺れません。現金で払うものはノート、カードと口座振替とネットはアプリ。どちらに書くか迷う行が残っているなら、そこが来月に崩れる場所です。
市販の家計簿ノートの費目が多すぎて続きません。
費目の数は、ノートの都合であってあなたの都合ではありません。印刷されている行を全部埋める必要はありません。実際にお金が漏れている費目と、固定の支払いだけにして、6〜10行まで減らしてください。空欄が並ぶことに耐えられないなら、行の少ないノートに変えるか、袋の側で数を決めてしまうほうが早い。費目が多いほど分かるという感覚は、記録としては正しく、続けるという意味では逆に働きます。
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