奨学金の返済がある家計:毎月の額を固定費として置く
奨学金の返済は、卒業した年の秋から始まり、十年を超えて続くことも珍しくありません。しかもその期間は、結婚、引っ越しの初期費用、出産といった大きな支出と正面から重なります。この家計の設計で大事なのは二点です。返済額を固定費として最初に置き、意志で調整する対象にしないこと。そして、返済と並行して少額でも生活防衛費を持つこと。返済に全額を回して現金がゼロになると、次の想定外の支出が借入に変わり、負担が増えます。金額はご自身の返済予定表の数字を使ってください。
内訳
| 袋 | % |
|---|---|
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🏠 家賃・住居費
更新料の積立分もここに含めて考えると計画が崩れません。 |
28% |
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🎓 奨学金の返済
返済予定表に書かれている金額をそのまま入れます。 |
8% |
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🛒 食費(自炊)
毎日入力が発生する袋。ここだけ週で区切ると効きます。 |
15% |
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💡 光熱費
年間でならした金額を入れておきます。 |
6% |
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📱 通信費
見直しがいちばん効く固定費。年に一度は確認します。 |
4% |
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🚃 交通費
通勤手当で戻る分は除いて考えます。 |
4% |
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🎉 娯楽・外食
予算に入っているので、後ろめたさなしで使えます。 |
8% |
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🎯 貯金
結婚や引っ越しなど、名前のある目的をつけます。 |
9% |
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🛡️ 生活防衛費
少額でも必ず持ちます。ないと想定外が借入になります。 |
6% |
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📅 特別費の積立
更新料、冠婚葬祭、帰省、家電の買い替え。 |
6% |
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🧯 予備費
端数と、その月の想定外を吸収します。 |
6% |
返済額は、判断の対象にしない
この家計の第一原則は、返済額を固定費の側に置くことです。家賃や光熱費と同じ扱いにして、月ごとに増やしたり減らしたりする対象から外します。理由は単純で、返済額が判断の対象になると、余裕のある月に多く払い、苦しい月に遅らせるという運用になりがちだからです。返済の条件は契約で決まっており、変更には手続きが必要です。家計の側でやるべきなのは、返済予定表に書かれた金額をそのまま袋に入れ、それを前提に残りを設計することです。返済額を動かして帳尻を合わせるのは最後の手段です。
重なる時期を先に見ておく
奨学金の返済がつらく感じられるのは、金額そのものより時期の問題であることが多いです。返済が始まって数年のうちに、引っ越しの初期費用、結婚関連の費用、家具家電の買い替えが重なります。どれも数十万円単位で、しかも日付がある程度読めます。だから、返済とは別に「日付のある大きな支出」の袋を持ってください。三年以内に起きそうな大きな支出を書き出し、合計を残り月数で割る。この作業を返済が始まった年にやっておくと、重なった年に慌てずに済みます。
返済と貯金を同時に走らせる
返済を早く終わらせたい気持ちは自然ですが、貯金をゼロにして返済に全額を回すのは危険です。家電が壊れる、歯の治療が必要になる、急に帰省することになる。そのときに手元に現金がなければ、支払いはカードや借入になり、条件によってはより重い負担が乗ります。生活防衛費の袋を少額でも並行して育ててください。金額の目安は、過去一年で実際に起きた想定外の支出のうち、いちばん大きかった一件を受け止められる規模から始めるのが現実的です。
制度の話は、貸与元に確認する
返済に関しては、繰上返還や、返済の額や時期を変えるための制度が用意されていることがあります。ただし、どの制度が自分に使えるのか、使うべきかどうかは、貸与元の規程と自分の状況によって決まります。このページで判断することはできませんし、するべきでもありません。制度の有無と条件は、貸与元の案内や公的な窓口で確認してください。家計の側でできるのは、収入と支出の一覧を正確に作り、相談に持っていける一枚にしておくことです。
袋の運用
月初に固定費の袋を満たし、返済の袋には返済予定表の金額をそのまま入れます。日々入力が発生するのは食費、娯楽・外食、交通費の三つだけです。Envelope Budgetは手入力で銀行連携がないので、返済の記録も自分で入れることになりますが、それが利点になる場面があります。返済の残高を毎月一行書き写しておくと、減っていく数字が目に見えるからです。返済は成果が見えにくい支出なので、見える形にしておくことが、長い期間を走り切るための現実的な工夫になります。
よくある質問
繰上返還をしたほうがいいですか。
ここで判断することはできません。返済の条件や制度の内容は貸与元によって決まっており、どれが有利かはご自身の契約と状況によります。貸与元の案内や公的な窓口で確認してください。家計の側で言えるのは、繰上返還に回すお金と、生活防衛費に回すお金は別のものだということだけです。現金がない状態での繰上返還は、次の想定外の支出を借入に変えます。
返済が生活を圧迫しています。
まず固定費を一枚に並べて、住居費と通信費に手を入れられるかを確認してください。それでも足りない場合、返済の条件そのものを扱う必要があります。返済の額や時期に関する制度があるかどうかは貸与元に確認してください。延滞してから相談するより、苦しくなった時点で相談するほうが選択肢は多く残ります。
返済しながら結婚資金を貯められますか。
貯められますが、両方の金額を先に決めて固定するのが条件です。余った分を貯めるという運用では、返済のある家計ではほぼ残りません。返済額を固定費に置き、結婚資金の袋に毎月いくら入れるかを決め、残りで生活する順番にしてください。金額が小さくても、名前と期日のついた袋は着実に育ちます。
パートナーに奨学金の残高を伝えるべきですか。
家計を一緒にするなら、必ず共有してください。残高、毎月の返済額、完済予定の時期の三つです。これは信用の問題であると同時に、実務の問題でもあります。住居や大きな買い物の計画は、この三つを知らないまま立てると必ず組み直しになります。二人分の借入を一枚の紙に並べるところから始めるのが、いちばん簡単です。
この家計をスマホで回す
Envelope Budget は、この袋をそのままポケットに入れます。すべての金額を割り当て、使ったその場で記録して、実際にいくら残っているかを見ます。
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