収入が減ったり、仕事を失ったときの家計はどう組み直しますか?
前の家計から何%か削るのではなく、新しい低い金額から組み直します。住居費、食費、光熱費、交通費、保険、借入の最低返済。この順で埋めて、埋まるまでほかは足しません。削る順番は、今日変えられるもの(変動費)、今週変えられるもの(継続課金)、時間がかかるもの(固定費)の3段階です。退職後は、住民税・国民健康保険・国民年金の請求が別に始まるので、それを支出として先に見込みます。
削るのではなく、新しい数字から組む
前の家計を残したまま各費目を1割ずつ削ると、削れない費目が削れないまま残り、辻褄が合いません。白紙にして、新しい手取り額から組み直します。同じ数字に見えても、作業の意味が違います。削る作業は、以前の生活を守ろうとする作業です。組み直す作業は、いまの収入で成立する生活を1つ決める作業です。決まるのは後者だけです。
最低限の家計を、優先順位の順に
住むところ、光熱、食べるもの、働きに行くための交通費、加入が必要な保険、借入の最低返済。この順で上から埋めます。順番の理由は単純で、上の3つが崩れると、下の全部を直す力がなくなるからです。ここまでが埋まるまで、娯楽も貯金の上乗せも足しません。埋めてみて、どこで止まったかが、いまの本当の状態です。
退職すると、新しく届く請求がある
会社を辞めると、給与から引かれていたものが、自分あての請求に変わります。住民税は前年の所得をもとに決まるので、収入が下がった年にも前年基準の通知が届きます。健康保険と年金も、加入する制度が変わり、それぞれ通知が来ます。金額はここでは計算できません。届く通知書に書かれています。やることは、通知が届く前に、この3つのための袋を作っておくことです。制度の選び方や手続きは、市区町村の窓口や加入先に確認してください。
変えられる順に切る
今日変えられるのは変動費です。外食、娯楽、日用品の買い足し。今週変えられるのは継続課金と会費。3か月分の明細を1行ずつ見て、使っていないものを止めます。時間がかかるのは固定費です。通信、保険、住居。効果はいちばん大きいのに、手続きに数週間かかります。だから、いちばん先に着手して、いちばん遅く効きます。
貯金を止めるかどうか
一時的な落ち込みか、続く変化かで判断が変わります。数か月で戻る見込みなら、少額でも入れ続けるほうが、再開の心理的な負担が小さくなります。戻る見込みが立たないなら、貯金は止めて、生活防衛費を守ることに集中します。ただし、生活防衛費を取り崩すこと自体は失敗ではありません。それはこのために置いてあったお金です。
家計にできないこと
この仕組みは収入を生みません。最低限の生活費が収入を超えているなら、家計の仕事は、その差がいくらで、どの袋で起きているかを正確に示すことです。差を埋めることではありません。それでもその数字には価値があります。なんとなく足りないという感覚が、支払い先や窓口に相談するときに使える、具体的な金額に変わるからです。
よくある質問
貯金や積立を止めるべきですか?
何を止めるべきかを、このページが決めることはできません。判断材料としては、収入の落ち込みが一時的かどうかと、生活防衛費が何か月分あるかの2つです。給与天引きや自動積立を止める手続きは、勤務先や金融機関の条件によります。
足りない分をカードで埋めてもいいですか?
埋まるのは今月だけで、来月には返済という新しい固定費が増えます。特にリボ払いは、毎月の請求額が小さく見える代わりに残高が減りにくい形です。使うなら、いつどうやって返すかを先に決めてから使ってください。
家族の支出をどう抑えればいいですか?
禁止事項を並べるより、袋の残高を全員が見られるようにするほうが効きます。数字が見えていれば、判断の材料が共有されます。見えていない状態でお願いだけすると、毎回の買い物が交渉になります。
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