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現金だけの1か月:引き出し額の計算と、実際に詰まる五か所

現金だけの1か月とは、変動費にあたる金額を月のはじめにまとめて引き出し、費目ごとに封筒へ分け、カードを持ち歩かずに過ごす月のことです。家賃、保険料、通信費、サブスクのように自動で引き落とされるものはそのままにして、引き出し額から外します。引き出すのは変動費だけです。たとえば食費50,000円、外食15,000円、娯楽10,000円、日用品8,000円、交通・ガソリン12,000円で95,000円。同じ費目を袋でも並行して記録すると、現金が消えたあとに記録だけが残ります。

現金にするもの、口座とカードに残すもの

この方法が成立するかどうかは、最初の線引きで決まります。金額が決まっていて、日付も自分では選べない支払いは、すべてそのまま口座とカードに残し、引き出し額から外します。家賃、光熱費、通信費、保険料、サブスク、借入の返済、学費。現金にするのは、その場で自分が決める変動費だけです。現金だけの月に意味があるとすれば、それは決める瞬間の支払いに効くからで、決める余地のない支払いを現金で回そうとすると、期日に間に合わない支払いが出ます。そして、うまくいかなかった理由が袋分けのせいにされます。

引き出し額の計算

変動費の袋と、その月の金額を並べて足します。食費50,000円、外食15,000円、娯楽10,000円、日用品8,000円、交通とガソリンで12,000円。合計95,000円が引き出す額です。銀行へ行く前に二つ調整します。まず、その費目の中ですでに自動で引き落とされるものを引きます。カード払いにしている定期券や、食材の定期便がこれに当たります。次に、あとで説明するオンラインの支払い用に残す分を決め、その金額を財布ではなくカード側に置き、対応する袋の現金をその分だけ減らします。二重に数えないためです。最終的な金額は、引き出す前に書いてください。

実際に詰まる五か所

五つあります。第一にネット通販は現金で払えないので、どの袋から出すかを先に決め、その分だけカード側に残して同じ袋に記録します。第二にサブスクは意思と関係なく更新されるので、最初から除外します。第三に高速道路のETCはカードに紐づく仕組みなので、現金では代替できません。第四にホテルやレンタカーでは、カードで与信枠を確保する運用があり、現金だけでは受け付けられない場合があります。第五に返金です。現金で買ったものの返金は、店頭対応や商品券になることがあり、すぐ袋へ戻らないことがあります。どれも挑戦を壊しませんが、準備していない版は壊します。

札の種類と、持ち歩き方

大きい札のほうが崩しにくいので使わずに済む、とよく言われます。これは経験則であって、出典を示せる話ではありません。1か月ためしてみる対象として扱ってください。はっきりしているのは実務上の差のほうです。大きい札は取引の回数が減って一回ごとの判断が重くなり、財布が小銭であふれます。小さい札は袋へ分けやすく、そのぶん使いやすい。そして本当の注意点は安全です。現金は落としても盗まれても戻らず、異議を申し立てる仕組みもありません。月の封筒は家に置き、その日使う分だけ持ち出す。家に現金を置くことに不安がある状況なら、この方法は選ばないでください。

同じ費目を、袋でも並行して回す

紙の封筒の弱点は、記録が何も残らないことです。月末に手元にあるのは空の封筒と曖昧な記憶だけで、これでは翌月の金額を決められません。だから現金で払った分も、その場で同じ費目の袋に記録します。1件あたり数秒で、月が終わったときにデータとして残ります。手入力のアプリはここと相性がよく、お金をていねいに扱っている最中に、記録がその動作に乗ります。突き合わせにも使えます。袋の残高と封筒の中身が合わなければ、記録していない支払いがあるということが、その場でわかります。

30日目と、余った札

現金が余ったら、翌月の娯楽費に足さないでください。よかった月が、悪い月の資金になります。その日のうちに口座へ戻し、目標の袋への移動として記録する。そうすれば結果が、引き出しに残った札束ではなく、名前のついた金額になります。そして、わかったことを金額の書き換えに使います。20日で空になった袋は、金額が足りなかったか使いすぎたかのどちらかで、記録を見ればどちらかがわかります。6,000円残った袋は、恒久的に減らす候補です。翌月も現金を続けるかどうかより、この月に証明した金額を残すことのほうが重要です。

よくある質問

現金はいくら引き出せばいいですか。

変動費の袋の合計だけです。手取り全額ではありません。食費、外食、娯楽、日用品、身のまわりの物、そして含めるなら交通費とガソリン代を足し、その中ですでに自動で引き落とされる分と、オンライン用にカードへ残す分を引きます。残りが引き出す額です。これらの費目を記録したことがないなら、現金の月を始める前に1か月だけ記録してください。当てずっぽうの金額を引き出すと、18日目に財布が空になるか、使いきれない現金が家に積まれるかのどちらかになります。

ネット通販はどうしますか。

どの袋にオンライン分が必要かを先に決め、その金額をカード側に残し、同じ袋から引き出す現金をその分だけ減らします。そして買ったときは、現金で買ったのと同じようにその袋へ記録します。避けたいのは、カードでの支払いを仕組みの外側として扱うことです。それをやると、見えている予算の横にもう一つ、記録されない予算が動き出します。現金の月が解こうとしていた問題そのものです。

月の途中で袋の現金がなくなったら。

それは仕組みが働いた証拠で、正直な選択肢は二つです。別の袋から移して、どこから移したかを書き残すか、その費目の支払いを月が変わるまで止めるか。どちらも記録に残ります。やってはいけないのは、黙ってカードを出して、なかったことにすることです。この月の価値は記録なので、そこが消えると何も残りません。同じ袋が2か月続けて早く空になるなら、それは金額が足りていないということで、必要なのは我慢ではなく金額の見直しです。

現金を持ち歩くのは危なくないですか。

カードにはない危険が確かにあります。落としても盗まれても戻らず、取り消しの手続きもありません。月の封筒は家に置き、その日必要な袋だけを持ち出してください。家や通勤の事情で現金を置くことに不安があるなら、この方法自体を避けたほうがいいです。同じ袋の金額を、記録だけで手入力して回せば、行動面の効果はほとんど得られます。カードを触るより遅くて意識的で、そのうえ現金を危険にさらしません。

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